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その不調、“息の吸いすぎ”が原因かも? 呼吸のプロに教わる「きほんの呼吸®」

その不調、“息の吸いすぎ”が原因かも? 呼吸のプロに教わる「きほんの呼吸」

肩こりや腰痛、不眠、理由のないイライラ…。そんな「なんとなくの不調」に悩んでいませんか?

その原因は、実は私たちが無意識に行っている呼吸にあるのかもしれません。

呼吸コンサルタントの大貫さんによると、「息を吸いすぎている」「うまく吐けていない」ことによって身体の悩みを抱えている人がとても多いと言うのです。

今回は、その不調を招く呼吸法を“無意識に”改善させるための方法をご紹介します。

あなたは大丈夫? 現代人に多い「ダメな呼吸」

大貫さんによると、私たちが陥りがちな“ダメな呼吸”には、大きく2つの特徴があると言います。

大貫さん

アスレティックトレーナー/BP&CO. 代表
大貫 崇さん
https://www.bpand.co/

米国にてアスレティックトレーナーとしてMLB球団などで活動後、帰国。体幹の安定や健康の土台が「呼吸」にあることを見出し、現在は呼吸に関する研究やコンサルティングを行う。アスリートから高齢者まで幅広く呼吸の指導にあたる。

大貫さん:ダメな呼吸は「動きが悪い」もしくは「回数が多い」ことを指します。

この2つのどちらか(または両方)が原因で、息の吸いすぎ=息を吐ききれない状態に陥ってしまうんです。

1. 胸だけorお腹だけしか動かない

大貫さん:理想的な呼吸は、息を吸ったときに胸とお腹の両方が同時に膨らみ、吐いたときに同時にしぼむ動きをしていること。

理想的な膨らみ方

大貫さん:でも、多くの人は無意識に胸だけが上下したり、お腹だけが膨らんだりへこんだりする偏った呼吸になりがちです。

胸だけが動いている呼吸とお腹だけが動いている呼吸

これは、本来呼吸するために使われる横隔膜が動いていない証拠だと言います。

大貫さん:横隔膜が動かないから、胸や背中の筋肉で代用して胸やお腹だけで呼吸してしまうんです。

その結果、横隔膜の働きをカバーしている筋肉が緊張しやすくなるので、肩こりや腰痛にもつながってしまいます。

こういった人は、普段から鎖骨が上がっていたり、胸が張りがちだったり、口が開きっぱなしだったりする姿勢であることが多いです。

鎖骨を上げている、広背筋を使っている、口が開きっぱなし

2. 回数が多いのは常時緊急事態のサイン

あなたは、自分が1分間に何回呼吸しているかを数えたことはありますか?

大貫さん:安静にしている状態で、1分間の呼吸が10回以上の方は要注意です。理想は3〜6回です。
※「吸って吐いて」で1カウント。

呼吸の数と自律神経は密接に関係しています。

交感神経が優位なときに呼吸が浅くなるのはイメージ通りだと思いますが、実は逆もしかり。

知らず知らずのうちに浅い呼吸になり、それが交感神経を優位にさせる原因の一つになっている可能性があります。

呼吸が浅い→交感神経優位

高齢者を対象にしたある研究では、睡眠時の呼吸数が1分間に16回以上の人は、そうでない人に比べて死亡率が高かったというデータもあるそうです。
呼吸の回数は、私たちの健康状態を映すひとつのバロメーターとも言えそうですね。

ちなみに筆者が取材時に測ったところ、1分間にちょうど10回。ギリギリの判定でした。

なぜ、ダメな呼吸をしてしまうのか

大貫さんによると、私たちが無意識にダメな呼吸をしてしまう原因のひとつに、現代の生活環境が大きく関係していると言います。

大貫さん:例えば、デスクワークで猫背になって呼吸も浅くなる、というのは典型です。

でも、デスクワークで猫背になるのは、ある意味で最適な姿勢とも言えます。
画面も見やすいし、キーボードも打ちやすいですからね。

つまり、多くの場合、悪い姿勢というのは環境に適応した結果です。

問題なのは、デスクワークが終わっても仕事モードの姿勢や呼吸が身体に“プリント(定着)”されて、抜け出せなくなってしまうことです。

猫背でパソコン作業

大貫さん:呼吸がその姿勢に適応してしまうと、身体がその状態で生きるのが楽になって、抜け出せなくなる。

ストレスフルな環境によって、自然と呼吸が浅くなってしまうことも同じことです。

自分の身体をブラック企業のように運営して、常に緊張を強いる緊急事態に慣れてしまう感じですね。

ずっと猫背

ストレス、運動不足、スマホの見過ぎ……。

私たちの身体は、こうした状態にあまりにも巧みに適応してしまうため、それが普通だと勘違いしてしまいます。

その結果、息を吸いすぎている交感神経優位の状態がデフォルトとなり、様々な不調を引き起こしてしまうのです。

チェック|これができないと“ダメな呼吸”をしているかも?

生活習慣によって身体が固まってしまっていると、正しい呼吸ができていない可能性があります。

知らず知らずのうちに“ダメな呼吸”をしてしまう身体になっていないか、簡単なセルフチェックを大貫さんに教えていただきました。

チェック1|バンザイ

前ならえの状態から、そのまま頭の上までバンザイ。

このとき、体幹も一緒に動いてしまう(腰が反る)場合は、肩甲骨や広背筋を呼吸筋として使いすぎている証拠です。

腰を反らさずにバンザイできる?

チェック2|のけぞり

腰に手を当てて、ゆっくりと身体を後ろに反らします。

このとき、身体の後ろ側(壁など)が視界に少しでも入れば合格。

反対に、天井しか見えない場合は、胸椎(胸のあたりの骨)が固まっているサインです。

後ろの壁まで見える?

チェック3|しゃがむ

かかとを床につけたまま、ぺたんとしゃがみ込みます。

後ろに倒れてしまう場合は、身体に空気がパンパンに入った“浮き輪”状態。

息を吐ききれず、肋骨が開いたままになっていることがわかります。

かかとを着けてしゃがめる?

肋骨、出っ張っていませんか?

仰向けで寝転んだときに、ろっ骨(胸骨)が出っ張っている人は、呼吸のときにろっ骨(胸骨)が動いていない可能性大。
まっすぐ平らな人は少ないですが、10~20度くらいの角度が理想です。

胸骨が出っ張っている

筆者自身も、かなり体幹が固まっていて、呼吸が浅いことがわかりました。

自然に“きほんの呼吸®”ができるようになる1日5分のプチトレ

ここからは、いよいよ大貫さん直伝の“きほんの呼吸®”トレーニングです。

ステップ1|呼吸の邪魔をしている筋肉のスイッチを切る

準備運動として「呼吸の邪魔をしている筋肉をオフにすることが大切」と大貫さん。

多くの人は、お腹の真ん中にある腹直筋(いわゆるシックスパックの筋肉)がガチガチに固まっていて、これが肋骨が下がるのを邪魔しているのだとか。

この腹直筋をほぐして“きほんの呼吸®”を行う準備をします。

腹直筋

やり方

1.  椅子に座り、リラックスする。

1.  椅子に座り、リラックスする。

2. みぞおちの肋骨が合わさる骨のキワに、両手の指を重ねて置く。

2. みぞおちの肋骨が合わさる骨のキワに、両手の指を重ねて置く。

3. 「イタ気持ちいい」くらいの強さで、2〜3分ほどグリグリとほぐす。

3. 「イタ気持ちいい」くらいの強さで、2〜3分ほどグリグリとほぐす。

ー痛い!こんなに痛いものなんですか!?

大貫さん:痛いですよね(笑)9割の人は痛いと思います。

でも、逆にこの痛みも相まって、自然と筋肉の力が抜けていきます。

※無理のない範囲で実施してください。

ステップ2|身体の正面を“ずんどう”にして吸う、吐ききる

いよいよ呼吸の練習です。最大のポイントは「吸う」ことより「吐ききる」こと。

身体の中の空気を一度ゼロにするイメージで行いましょう。

やり方

1. 猫背気味に上半身を丸めて座り、胸とお腹に手を当てる。

1. 猫背気味に上半身を丸めて座り、胸とお腹に手を当てる。

2. 鼻から息を吸って、胸とお腹を同時に膨らませる。

鼻から息を吸って、胸とお腹を同時に膨らませる。

3. 6秒かけてふーっと吐く。肋骨を近づけながらしぼませるイメージ。吐ききったらその状態で3秒カウント。

3. 6秒かけてふーっと吐く。肋骨を近づけながらしぼませるイメージ。

4.これを2回実施する。

※ポイントは、胸やお腹どちらかで呼吸しないこと。常に“ずんどう”になるように。

大貫さん:終わったら、次は息を吐く時間を延ばしていきます。

6秒の次は、8秒、その次は10秒…と言う風に。

だんだんと、“お腹と胸の動きがシンクロしていく感覚”が分かると思います。

呼吸法は意識しない!

ーこれらを普段から意識してできるようになれば、不調の根っこを撃退できるのでしょうか!?

大貫さん:いいえ!日常の呼吸自体は、実はそんなに意識をしない方がいいんです。

この“きほんの呼吸®”トレーニングを、寝る前の1日5分でもよいので継続してみてください。

最高のタイパ!ズボラさんこそ“きほんの呼吸®”を

トレーニングの後、もう一度筆者の1分間の呼吸数を測ってみると…

なんと、4回にまで減っていました!

私たちは、知らず知らずのうちに身体に力を入れ、頑張りすぎていたのかもしれません。

良い姿勢をしよう、健康になろうと力むのではなく、まずは身体に溜め込んだ余計な力と空気を「吐ききる」こと。

大貫さん:肋骨が下がり、吐ききった状態があなたの本来の“普通”です。そのポジションに気づけたら、それは一生の宝になりますよ。

“きほんの呼吸®”を身に付ければ、普段の動作が身体を勝手にラクにしてくれるはず。

忙しい毎日だからこそ、頑張らない。

まずは寝る前の5分、深ーく息を吐ききるところから始めてみませんか? きっと、明日の朝の目覚めが変わってくるはずです。

※トレーニング中に痛みを感じた場合は、無理せず中止してください。

投稿者プロフィール

ムラタ
ムラタ
自他ともに認めるせっかちアラサー兼業主婦。食べることを制限するダイエットや心地よくないセルフケアは続かないので、気負わず試せる美容・健康法やライフハックを集めています。