40代の髪悩みを解決!現役美容師が教えるボリュームアップ術
更新日:2025/10/07
年齢とともにだんだん気になってくる、髪のハリ・コシ、そしてボリューム。
若い頃と同じケアだけでは、エイジングを加速させてしまうかもしれません。
今回は、お手軽ホームケアから、トップのふんわり感が持続するスタイリングのコツを現役美容師のサヤさんに伺いました。
目次
髪のボリュームについて悩んでいるお客様は、やはり多いのでしょうか?
サヤさん:はい。特に30代から50代の、加齢による悩みが現れ始める年代のお客様からご相談いただくことが多いですね。
ボリュームの悩みの他にも、白髪、うねりやパサつき、ハリやコシがなくなったなど…
早い方だと、30代半ばくらいから髪のエイジングが始まります。
年齢とともに訪れる身体の変化。髪も例外ではありません。
特に、もともと髪が細い、いわゆる猫っ毛の方は、ボリュームが出にくくなる傾向があるのだとか。
サヤさん:さらに、一度髪が細くなってしまうと、ケアによって太くなることはほとんどありません。
だからこそ、今以上に髪や頭皮を弱らせないケアで、現状維持することがとても重要なんです。
では、なぜ髪のボリュームは失われてしまうのでしょうか。サヤさんによると、直接的なヘアケアだけでなく、生活習慣によって大きく左右されてしまうそうです。
サヤさん:生活習慣は髪に大きく影響します。特に、糖分や脂っこいものの摂りすぎ、睡眠不足、運動不足、ストレスなどは自律神経やホルモンバランスを乱し、頭皮環境を悪化させる原因になります。
これらの生活習慣は、身体を酸化させてしまう原因にもなります。
身体が酸化すると、肌だけでなく頭皮の毛穴も細くなってしまい、健康な髪が育ちにくくなるんです。
たんぱく質や抗酸化作用のある栄養素を摂ろう
サヤさん:髪の主成分であるたんぱく質や、血管の老化を防ぐ抗酸化作用のある食べ物は積極的に摂りたいですね(摂りすぎは注意です)。
抗酸化作用のある栄養素は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどです。
ふと自分の頭皮を見たときに、赤っぽくなっていることはありませんか?実はそれ、血行不良のサインかもしれません。
サヤさん:頭皮が赤くなるのは、血行が悪くなっているサインです。 血行が悪いと、髪の成長に必要な栄養が頭皮に行き渡らなくなり、髪がしっかりと留まれずに抜けやすくなってしまいます。
頭皮が硬いのも血行不良のサインです。肩こりや首こりがある人も、頭皮が硬くなっていることが多いですね。
良かれと思って続けている毎日のヘアケアが、実はエイジングを加速させている可能性も。
サヤさん:熱いお湯で髪を洗うのは、頭皮が乾燥する原因になるのでNGです。
また、整髪料を落とそうとゴシゴシ強く洗ったり、血行促進のためと思ってブラシで頭皮を強く叩いたりするのも、頭皮を傷つけてしまうためNGです。
洗浄力の高すぎるシャンプーに気を付けて
サヤさん:洗浄力の高いシャンプーには、強力な界面活性剤が含まれていることが多く、これが頭皮に大きなダメージを与えていることがあります。
サヤさん:特に「ラウリル硫酸ナトリウム」や「ラウレス硫酸ナトリウム」は皮脂や頭皮の保湿成分を奪いやすく刺激が強い成分なので、頭皮のダメージが心配な方は避けた方がよいでしょう。
特にこだわりがなければ、シャンプーは弱酸性のものや赤ちゃんが使えるような優しいものがおすすめですよ。
サヤさん:反対に、ヘアオイルや整髪剤を付けすぎたり、洗い残しがあったりしてそれらが頭皮に残ってしまっている人も結構いらっしゃいます。
毛穴詰まりを招いてしまうので、正しくシャンプーをすることはもちろん、ヘアオイルは適量を付けることを意識しましょう。
原因がわかったところで、いよいよ実践編です。
毎日続けられる、簡単な頭皮ケアを教えてもらいました。
まずは、基本のシャンプーのやり方をご紹介します。
サヤさん:シャンプーをつける前に、お湯だけで頭皮と髪をしっかりと洗う「予洗い」をしましょう。これだけでほとんどの皮脂や汚れは落ちます。
指の腹を使って、優しくお湯を頭皮に届かせるイメージで行いましょう。
理想は1〜2分程度、しっかり洗い流すこと。
少し長いと感じるかもしれませんが、このひと手間が大切です。
シャンプーの泡立ちが良くなりますし、なにより頭皮の負担が減ります。
サヤさん:熱いお湯は頭皮の乾燥を招きます。 少しぬるいと感じるかもしれませんが、36〜38℃くらいの人肌程度の温度がベストです。
ただ、冬は寒いと思うので…せめて40℃を超えないようにしたいですね。
サヤさん:トリートメントのすすぎ残しによって頭皮の毛穴が塞がれてしまうとダメージにつながるので、特に頭皮にはすすぎ残しがないように洗い流しましょう。
なるべく頭皮にヘアトリートメントをつけないようにすることも大切です。
手早く頭皮の血行を促進させるには、頭皮マッサージが効果的です。
でも、マッサージのためだけに毎日時間をとるのは大変ですよね。
サヤさん曰く、シャンプーで頭皮を洗うついでに行うのがおすすめだそう。
1.両手の指の腹を耳の上あたりに当てます。「気持ちいい」と感じるくらいの力で、内側に圧をかけながら円を描くように回し、少しずつ頭頂部に向かって上がっていきます。
2.側頭部が終わったら、後頭部も同様に下から上へとマッサージします。後頭部は回しにくいので、指圧のようにゆっくり押しながら上がっていく形でもOKです。
サヤさん:頭皮マッサージには、顔のリフトアップ効果も期待できます。
頭皮と顔は一枚の皮で繋がっているので、頭皮を引き上げることで顔もリフトアップして、目がぱっちりしたり、視界が明るく感じたりすると思います。
頭皮用トリートメントなら効果大
サヤさん:より効果を感じたい方は、頭皮用トリートメントの使用がおすすめです。
ヘアトリートメントとは違い、頭皮への保湿効果を目的とした頭皮トリートメントなので、これを付けながらマッサージするとより効果的です。
特に、頭皮が乾燥してかゆみを感じていたり、頭皮が硬かったり赤っぽくなっている方はぜひ取り入れてみてください。
ドライヤーも、ボリュームアップの重要なポイント。
乾かし方ひとつで、仕上がりが劇的に変わります。
今回は、ショートヘアのスタッフをモデルに教えていただきました。
サヤさん:髪の毛は、基本的にすべて前に向かって生えているので、前から風を当てるとハネやすくなってしまいます。
基本は、後ろから前に向かって風を当てるように乾かしてください。
サヤさん:少し下を向いて、後頭部からドライヤーの風を送るとやりやすいですよ。
この時、毛先ではなく、髪の根元を乾かすことを意識するのがポイントです。
全体が7〜8割ほど乾いたら、いよいよボリュームアップの仕上げです。
サヤさん:ボリュームを出したい部分は、普段の髪の毛の流れや分け目とは反対方向に髪をかき分け、根元にドライヤーの風を当てます。
サヤさん:根元をしっかりと立ち上げるイメージです。 その後、元の分け目に戻すように髪を整えると、トップがふんわりと立ち上がります。
サヤさん:特に分け目を作っていないという方は、ご自身のつむじと逆方向に乾かすとよいです。
また、いきなり逆方向に乾かすと、クセがつきすぎて戻りにくくなることもあるので、必ず7〜8割乾かしてから行うのがポイントです。
最後に、ドライヤーの冷風を髪全体に当てるのを忘れずに。
サヤさん:温風で形作ったスタイルを、冷風で冷まして固定するイメージです。
サヤさん:キューティクルがキュッと引き締まるので、髪にツヤが出てセットも長持ちしやすくなりますよ。
ブラシで根元を立ち上げればもっとふんわり
ブラシで根元を立ち上げながらブローすれば、もっとふんわりヘアに。
今回は、根元から髪を立ち上げる独自の植毛パターンが特長のVOLUMEES(ボルミース)ボリュームライズブラシを使って、ボリュームを出す方法を教えていただきました。
1.ブラシを通しながら、ドライヤーの風を毛の流れと同じ方向に当てて熱を入れます。
2.一度ドライヤーを止めて5秒ほど待って冷ますと、ふわっと固定されます。
サヤさん:半円状の植毛なので、髪を根元から持ち上げやすく、抜きやすくて扱いやすいブラシです。
根元から髪を立ち上げる独自の植毛パターン
ボリュームライズブラシ
「毎日のセルフケアが続かない…」「もっと手早く効果を感じたい!」という方は、EMS機器の力を借りるのも賢い手です
サヤさん自身、猫っ毛で髪のボリュームが出づらいとのことだったので、実際にVOLUMEES(ボルミース)E-ライズブラシを使用してみてもらいました。
濡れた頭皮に使用します。
1秒間長押ししてスイッチオン。刺激レベルを5段階で設定できます。
針で細かく刺されているような感覚だけど、痛くはないですね。気持ちいい。
数秒間当てることで、電気刺激がしっかりと頭皮に伝わります。
頭頂部よりもこめかみのあたりの方が刺激は強く感じますね。
サヤさん:ふわっと根元から立ち上がりましたね。
使用感も気持ちいいし、毛穴の筋肉の立毛筋は自力では動かせないので、手軽にケアできるので続けられそうです。血行も良くなりそう。
頭皮用の美容液を付けて行うのもよさそうです!
電気の刺激で
頭皮が目覚める
E-ライズブラシ
ドライヤーでふんわりとした土台ができたら、スタイリング剤で仕上げていきましょう。
サヤさん:整髪料は、ボリュームを出したい場合はクリームタイプよりもセット力のあるワックスがおすすめです。
繊維が入っていてボリュームが出やすいファイバー系や、立ち上がりやすいマット系を選ぶと良いでしょう。
1.小豆大くらいを手に取り、手のひら全体にしっかりと透明になるまで広げます。
2.後ろの髪からシャンプーをするように、髪の内側から手を入れて、根元近くからワシャワシャと全体になじませます。
3.トップやサイドにもまんべんなくつけたら、最後に手に残ったごく少量のワックスで、顔周りや前髪の毛流れを整えます。
サヤさん:顔周りは皮脂でベタつきやすいので、最初にワックスを付けてしまうと油分が多くなりすぎてしまいます。
必ず、最後に手に残ったもので軽く整える程度にしてくださいね。
「ワックスだけだと夕方にはぺたんこになってしまう」という方は、ハードタイプのヘアスプレーを併用するのがおすすめです。
1.ボリュームをキープしたい部分の髪を少し持ち上げて、髪の表面にスプレーします。頭皮に直接かからないように、少し離れた位置からかけるのがポイントです。
2.全体・後ろ方向からもかけて、最後に細かい部分を調整します。
いつものスタイリングと比較をすると一目瞭然です。
年齢とともに気になる髪のボリュームダウン対策は、毎日のシャンプーや生活習慣の見直しなど、基本的なことがケアの第一歩です。
大切なのは、特別なケアをたまにするよりも、簡単な正しいケアを毎日続けることだとサヤさんは語ります。
まずは今夜、できることから試してみませんか?