40代からのダイエットは脂肪を味方に!新ボディメイク論
更新日:2025/09/19
40歳を過ぎると、ダイエットをしても「痩せられない」「体重が減ったのに、鏡に映る自分が冴えない」「痩せたはずなのに、老けて見える」といった悩みが増えてきませんか?
40歳からのダイエットは、年齢を重ねた美しさを育てるか、老け見えするかの分かれ道です。
今回のテーマは曲線美ボディメイク。
脂肪を味方にして大人の女性ならではのボディラインを引き立てる、新しいボディメイクの考え方を紹介します。
目次
「20代、30代の頃のように、夜ご飯を抜けば痩せるなんて方法は、もう全く効かなくなるんです」
そう語るのは、二児の母であり、美乳研究家として活動するMACOさん(47)です。
MACOさん:40代に入ると代謝が落ち、下半身やお腹周りに脂肪がつきやすくなります。
さらにバストは乳腺がしぼんで柔らかくなり、筋肉や皮膚の張りも低下して下垂しやすいです。
フェイスラインも重力に負けて下がりやすくなるなど、「全体的に下へ下がる」変化が訪れます。
MACOさん:40代は、おばさん体型になってしまうかの境目だと思います。
私自身も30代までは下半身太りなんて気にしたことがなかったのに、40代に入った途端、否が応でもお腹やお尻に脂肪がついてきました。
これはもう努力不足ではなく年齢のせい。
だからこそ、変化を受け入れた上でどう美しく見せるかが大事だと思うんです。
一般的にダイエットといえば「体重を落とすこと」が目的にされがちです。
しかしMACOさんは、アラフィフにとってむしろ「痩せすぎ」は落とし穴になると話します。
MACOさん:無理して痩せる必要はまったくないと思っています。
痩せすぎると顔がこけて老けて見えるし、胸はただ垂れただけになる。
せっかくの女性らしい丸みが失われて、貧相に見えてしまうんです。
どうしても「痩せたい、痩せたい」という気持ちが強いと思うんですよ。
でも、年代によってそれぞれふさわしいボディメイクの仕方があって、40~50代になってくると、「痩せよう」という意識は捨てた方がいいと私は思っています。
代わりに何があるかと考えたときに、適度な脂肪で、曲線のある、丸みのある女性らしい、「大人の女性ならではの美しさがある」と気づいたんです。
それが「曲線美ボディメイク」です。
「痩せること」を目的にするのではなく、年齢に合った「曲線美」を目指すこと。
脂肪を敵とせず、むしろ生かす発想から生まれた新しいボディメイク法が「曲線美ボディメイク」です。
MACOさん:理想は砂時計型のシルエット。
顔はすっきり、胸とお尻には適度なボリュームがある体です。
お腹周りは少し引き締めて、ウエストラインのくびれを残す。
バストやヒップの丸みは脂肪があってこそ形づくられるものです。
MACOさん:曲線美ボディメイクでは「脂肪=体を美しく見せる要素」と捉えます。
ポイントは「全身を痩せる」のではなく、ウエストは引き締める・胸やヒップの脂肪は活かすという「部分痩せ+部分キープ」の発想なんです。
「ご飯を抜くと痩せる」と思い込んでいた若い頃の習慣は、40代以降では逆効果です。
MACOさん:食事を減らすと代謝がさらに落ちて、省エネの体になってしまいます。
そうなると逆に太りやすくなるんです。
しかも、ご飯やタンパク質が足りないと、食後に無性に甘いものを欲するようになる。
だから「ご飯を食べろ、肉を食べろ、魚を食べろ」じゃないですけど、40代以降は食べることが何より大事だと思います。
40代って子育てに加えて介護があったりとか、自分のために時間を費やせる人が少ないんですよね。
そんな中でもできるボディメイクは、「痩せすぎなくていい、食べたいものは食べてもいい」みたいなメソッドの方が続けやすいと思います。
あまり無理をしなくていいということが重要だと考えています。
MACOさん:体重は気にしなくていい。
筋肉と脂肪では重さも違うし、水分量でも数値は変わります。
私は、もう10年以上体重計に乗っていません。
MACOさん:大切なのは鏡に映る自分のシルエットです。
もう痩せなくていいんです。
楽しく体を動かしているうちに自然とくびれができたり、お尻がプリッと上がったりというのがベストだと思うので、あまりストイックになる必要はありません。
実はMACOさん、長年「お尻が大きい」というコンプレックスを抱えてきたといいます。
MACOさん:二児を出産した47歳の自分の体を否定しても仕方ないなと。
むしろ大きいお尻を生かすしかないと思ったんです。
実際、この年齢で『いい体をしてますね』と言われた時、自分を認めることの大切さを実感しました。
みんなコンプレックスはあるとは思うんですけど、それも受け入れつつ、ボディメイクしていきましょう。
ここからは、曲線美ボディメイクで重要なバスト・ウエスト・ヒップに効くエクササイズを教えてもらいます。
40代以降は谷間のできるツンとした胸ではなく、自然な丸みを目指すのが理想と話すMACOさん。
MACOさんが推奨するのは、胸筋よりも肩甲骨を動かすエクササイズです。
1.ひじを胸の高さに上げる
2.息を吸って胸を開き、吐きながら「ひじとひじだけ」をギュッと寄せる
3.手のひらを外向きにすると肩甲骨の可動域が広がり、効果が高まる
大胸筋を鍛えつつ、肩甲骨を動かします。余裕があったら手のひらを外向きにすると、より肩甲骨の可動域が広がります。
1.両手を後ろで組み、ひじを伸ばす
2.肩で大きな円を描くように後ろに回す
3.腕を斜め下に引っ張り、顔を上げる
肩が回しづらい時は、手をお尻につけると回しやすくなりますよ。最後に顔をあげることで胸が開き、肩甲骨がよりぎゅっと後ろに引っ張られます。
この動きがつらい人は、すでに肩甲骨がガチガチかもしれません。
まずは肩甲骨を緩めることから、自宅で簡単にできるアイテムもありますよ。
寝転ぶだけの
簡単肩甲骨はがし
肩甲骨はがしピロー
太見えしちゃうかも!?腕立て伏せ
MACOさん:腕立て伏せは、手のつく位置や幅によって、効いてくる部位が変わるんです。
なので、自己流でやってしまうと肩が大きくなって、太って見えてしまうこともあるんです。
MACOさん:40~50代は胸板が削げてくるので、適度な厚みは必要なんですが、やりすぎると逆に胸板が筋肉で硬くなってしまうので、あまりオススメではありません。
続いては、ウエスト。
ここで登場するのが、元プロボクサー・MACOさんならではの格闘技エクササイズです。
格闘技エクササイズの特徴は、好きな音楽に合わせて楽しみながら動けるから継続しやすいこと。
単調な筋トレよりも飽きにくく、ストレス発散にもなります。
30秒から試してみてください。
1.構えてツイスト
2.パンチ
3.アッパー
この3種類だけで十分なんです。腹斜筋をしっかり刺激し、自然にウエストラインが絞れます。お尻は振らないように、腰から自然に動かすことがポイントです。
太見えしちゃうかも!?膝立て腹筋
MACOさん:いわゆる膝を立てた腹筋運動は、お腹の厚みが増してしまって逆に太く見えてしまうことも。
MACOさん:特に脂肪があるとなおさら厚みが出てくるので、私は腹筋はあまりオススメしていません。
くびれを作りたいなら、ツイスト系の運動の方が適していると思います。
ヒップアップに効果的なのも格闘技エクササイズです。
40代以降は代謝や筋力の低下で、ヒップラインが自然と下がってしまいます。
お尻が垂れると足が短く見え、体全体の印象もおばさん体型に近づいてしまうので要注意です。
一方、お尻は脂肪が多いので、鍛えるほど引き締まって丸みが強調されます。
お尻を持ち上げることで足が長く見え、後ろ姿が一気に若返ります。
1.構えてランジ
2.スクワット
3.スクワット+膝蹴り
ヒップアップにはやっぱりスクワット。椅子に座るように腰を落とし、上がるときにお尻をギュッと締めることがポイントです。膝蹴りは膝を鋭く突き上げるとかっこよく見えますよ。
筆者も実際に挑戦してみると、確かに楽しい!
でも、しっかりと体に効いている感覚がありました。
かっこよくできなくても、まずは「真似してみることが大事」とMACOさんに励まされながら体を動かしました。
MACOさん:バストアップの肩甲骨エクササイズ2で、顔を上げた後に天井に向かって舌を出してください。
MACOさん:あごのたるみに効き、小顔効果があります。
バストが下がってくると、どうしても顔も下がりやすくなってしまいます。
顔は小さい方が体全体のバランスが良く、ウエストのくびれが目立ち、バストも大きく見えます。
「ボン・キュ・ボン」に加えて、「キュ・ボン・キュ・ボン」でメリハリのあるボディラインを目指しましょう。
「痩せること」を目的にするのではなく、年齢に合った「曲線美」を目指すこと。
それが40~50代女性にとっての新しいボディメイクの形です。
・40代からは「食べなければ痩せる」は効かない
代謝が落ちるため、食事制限だけでは痩せず、かえって太りやすくなる。
・無理に痩せすぎると老け見えする
顔がこけたり胸がしぼんだりして、若々しさや丸みが失われる。
・脂肪は「敵」ではなく美しさの味方
胸やヒップの丸みは脂肪があるからこそ生まれる。
・体重より「鏡に映るシルエット」を見る
数字に一喜一憂せず、全体のラインを美しく整えることを優先。
「アラフィフからのボディメイクで大事なのは無理して痩せないこと。楽しく格闘技エクササイズでストレスを発散しながら、自然とくびれを作り、お尻を上げ、丸みのあるバストを育てる。そんな大人の女性ならではの美ボディをぜひ楽しんでほしいです」と話すMACOさん。
自分らしい曲線美を探してみてはいかがでしょうか。
参考)
MACO『こがおっぱい式ボディメイク』日本文芸社