【ストレッチはダイエットに効く?】メカニズムと効果的なストレッチ方法を解説
更新日:2025/09/09
世の中には様々なダイエット法が溢れていますが、その中でも「ストレッチはダイエットに効果的」という言葉を耳にしたことはありませんか?
運動習慣がない方、身体を動かすことが苦手な方でも取り組みやすいストレッチですが、本当にダイエット効果があるのでしょうか?
この記事では、ストレッチのダイエットにおけるメカニズムと、目的別のおすすめストレッチ方法について解説します。
目次
ストレッチそのものはカロリー消費量は高くないため、「ストレッチのみで劇的に痩せる」とは言えないのが事実です。
実際に、ストレッチのメッツ(運動強度)※は2.3であり、有酸素運動のような高いカロリー消費は見込めません。
例えば、体重50kgの人が15分間連続してストレッチをしたとしても、約30kcalしか消費できないということになります。
ただし、ストレッチをうまく取り入れることで、痩せやすい身体を作ることはできます。
厚生労働省の「肥満症・メタボリックシンドロームの人を対象にした運動プログラム」では、有酸素運動によるエネルギー消費を増やすことを目的としたうえで、
「併せて筋力トレーニング、ストレッチングを併用すると運動効果が高まります」述べられています。
※メッツ(運動強度)・・・厚生労働省が健康づくりの運動基準・指針として定めている、身体活動の強さと量を表す単位。
それでは、なぜストレッチがダイエットに良いと言われるのでしょうか。
その効果は大きく分けて3つあります。
ストレッチをすることで、柔軟性が向上して可動域が広がります。
これにより、普段使っていない筋肉が動員され、筋肉が活性化し痩せやすい身体になるんです。
筋肉量を増やすことは痩せ体質への近道。
特に、運動前に適切なストレッチをすることで、運動効果が高まることが期待できるでしょう。
ストレッチには、血行を促進し、筋温や体温を高める効果があります。
身体を温めておくことは、ダイエットにおいては必要不可欠。
なぜなら、体温を上げることでカロリー消費しやすい身体になるからです。
人の1日の消費カロリーのうち、6割を占めているのが基礎代謝。
基礎代謝は、呼吸や体温維持・臓器の活動など、生命維持のために無意識に使われるエネルギーで、何もしなくても消費されるエネルギーのことを指します。
そして、体温が1℃上がると、基礎代謝が12~13%上がると言われています。
1日の全体の消費カロリーが1500kcalの人の場合、基礎代謝によって消費されるのはおよそ900kcal。
体温が0.5℃上昇するだけで、何もせずとも54kcalがプラスで消費されるんです。
さらに、血行が促進されることによって、体内の水分や老廃物の排出もスムーズになり、むくみ改善にもつながります。
むくんでいると見た目にも太って見えてしまうので、代謝を上げてスッキリさせましょう。
ダイエットと睡眠は切っても切り離せません。
アメリカのスタンフォード大学の研究によると、睡眠時間が短いと食欲を増進させるグレリンというホルモンの分泌が多くなり、食欲を抑制するレプチンというホルモンの分泌が減ることがわかっています。
さらに、睡眠時間の減少は成長ホルモンの減少にもつながります。
成長ホルモンが減少すると筋肉量が減って基礎代謝が下がり、痩せにくくなってしまいます。
睡眠の量も質も向上させるためには、眠りにつくときに身体を「入眠モード」にさせることがポイント。
ストレッチにはリラクゼーション効果があり、副交感神経を優位にすることがわかっています。
脳と身体をリラックス状態にし、入眠をスムーズにすることで、深い眠りにつなげることができるんです。
ダイエット効果をピンポイントで狙った、おすすめのストレッチ方法をご紹介します。
運動前にストレッチを行うことで、柔軟性が向上して可動域が広がり、普段使っていなかった筋肉が動員されることで筋肉が活性化し痩せやすい身体に。
ランニングやウォーキングなどの有酸素運動前におすすめしたいのが、股関節のストレッチです。
股関節周りの筋肉は、上半身と下半身をつなぐ大切な筋肉であり、姿勢を支える大切な筋肉です。
しっかりストレッチをすることで、可動域が広がって姿勢の改善にもつながり、運動効果を最大限に高めることが期待できますよ。
開脚が苦手な方に。補助アイテムでみるみる柔らかく
身体が硬いと、どうしても思うように足が開けなかったり、うまくフォームが作れなかったりして開脚自体が難しく感じてしまいますよね。
股関節の柔軟性を無理なく向上させるためには、ヨガバランス開脚チェアの使用がおすすめ。
開脚ストレッチ初心者でも、安定したフォームで柔軟性を向上させることができるんです。
身体の中でも特にむくみやすいのが下半身。
立ち仕事やデスクワークが多い方は、夕方には脚がパンパン…という経験も少なくないのではないでしょうか。
むくみを解消してデトックスしましょう。
ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれ、下半身の血液を心臓に戻る役割を果たしています。
ストレッチで血液循環を活発にすることで、リンパ管のめぐりも改善しやすくなります。
下半身で大きな筋肉と言えば、太ももやおしり周りの筋肉。
大きな筋肉を伸ばすことで、比較的高い血流促進の効果が期待できますよ。
リラックスタイムには、脱力しながらできる、じんわり気持ちのよいストレッチがおすすめ。
特にデスクワークが多い方や年齢とともに凝り固まりやすい箇所をほぐすストレッチをご紹介します。
肩甲骨周りの筋肉が緊張していると、横隔膜が十分に動かずに呼吸が浅くなり、睡眠の質が下がりやすくなると言われています。
なぜなら、横隔膜には睡眠の質にかかわる副交感神経が集中しているから。
呼吸によって横隔膜を上下に大きく動かし刺激することで、副交感神経が優位になるんです(リラックスするために深呼吸をするのと同じ要領ですね)。
肩こりさんには肩甲骨はがしピローがおすすめ
この肩甲骨はがしピローの上に寝るだけで、肩甲骨周りの凝り固まって戻らなくなってしまった筋肉をぐい~っとほぐしてリセットしてくれるセルフケアグッズです。
整体師監修のもと、その技術を忠実に再現し、肩甲骨周りの筋肉をまるごと指圧できるこだわりの特殊設計です。
首のストレッチもおすすめです。
ストレートネックの方や、普段からスマホを多くいじる方は、大きな負担が首にかかっているかも。
寝る前のストレッチでゆるめてあげましょう。
寝姿勢で脱力できるから”寝落ちレベル”の気持ちよさ
こちらも寝そべるだけで首・肩回りのコリほぐしができる整体ネックポール。
首のけん引と巻き肩のケアを同時に行えます。
特に、パソコンやスマホの使用でストレートネックや巻き肩になりがちな方に試していただきたいアイテムです。
ストレッチの効果を最大限に発揮させるためのポイントや注意点をご紹介します。
ストレッチする部分をしっかりと意識することが大切です。
また、筋肉が十分に伸びるように、最低でも20秒以上はキープするようにしましょう。
ストレッチを行う際には、無理に伸ばそうとせず、痛みが出ない程度に留めてください。
無理に伸ばすと伸張反射が働いてしまい筋肉が硬直し効果が半減するだけでなく、怪我の原因になることがあります。
心地よい伸びを感じる程度に留めましょう。
深呼吸をしながらストレッチを行うことで、リラックス効果が高まり、筋肉もより効果的に伸びます。
息を止めると力も入りがちになり、筋肉が緊張しやすくなってしまいます。
ダイエット目的でストレッチを行う場合、継続して行うことが大切です。
ダイエット効果は短期間では効果が現れにくいので、毎日少しずつでもストレッチを続けるようにしましょう。
ストレッチは、直接的なカロリー消費は見込めませんが、筋肉の活性化や血行促進など、間接的にダイエット効果を高める効果が期待できます。
しかしながら、ダイエットを成功させるためには、運動や食事管理も併せて行うことが重要です。
無理なく続けられる、自分にあった方法を見つけて実践してみてください。
参考)
厚生労働省「運動施策の促進」
厚生労働省「ストレッチングの効果 | e-ヘルスネット」
厚生労働省「ストレッチングの実際 | e-ヘルスネット」
厚生労働省「生活活動のメッツ表」
増戸 聡司『ダイエットは習慣が9割』プチ・レトル
日本ダイエット健康協会『ダイエット検定』